絶望名人カフカの人生論 (新潮文庫) 文庫 2014/10/28   フランツ カフカ (著) 一読、書店カバー付 送料無料


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悲しいときには、ネガティブな言葉を――。
不思議と癒される、文豪カフカの「後ろ向きな言葉」86編。


「いちばんうまくできるのは、倒れたままでいることです」
これは20世紀最大の文豪、カフカの言葉。日記やノート、手紙にはこんな自虐や愚痴が満載。彼のネガティブな、本音の言葉を集めたのがこの本です。悲惨な言葉ばかりですが、思わず笑ってしまったり、逆に勇気付けられたり、なぜか元気をもらえます。誰よりも落ち込み、誰よりも弱音をはいた、巨人カフカの元気がでる名言集。編訳者の丁寧な解説を付す。

目次
はじめに カフカの肖像――いかに絶望し、いかに生きたか
第一章 将来に絶望した! 
第二章 世の中に絶望した! 
第三章 自分の身体に絶望した! 
第四章 自分の心の弱さに絶望した! 
第五章 親に絶望した! 
第六章 学校に絶望した! 
第七章 仕事に絶望した! 
第八章 夢に絶望した! 
第九章 結婚に絶望した! 
第十章 子供を作ることに絶望した! 
第十一章 人づきあいに絶望した! 
第十二章 真実に絶望した! 
第十三章 食べることに絶望した! 
第十四章 不眠に絶望した! 
第十五章 病気に絶望……していない! 
あとがき 誰よりも弱い人
文庫版編訳者あとがき
解説 山田太一

「はじめに」より
よく言われる「死ぬ気になれば、なんでもできる」という励ましにしても、心が消耗して、電池切れのような状態で、死を考えている人にとっては、「なにもできなくなったからこそ、死ぬ気になったんだ」と言い返したくなるかもしれません。
心がつらいとき、まず必要なのは、その気持ちによりそってくれる言葉ではないでしょうか。
自分のつらい気持ちをよく理解してくれて、いっしょに泣いてくれる人ではないでしょうか。

本文より「カフカの言葉」
ぼくはひとりで部屋にいなければならない。
床の上に寝ていればベッドから落ちることがないように、
ひとりでいれば何事も起こらない。

ぼくは人生に必要な能力を、
なにひとつ備えておらず、
ただ人間的な弱みしか持っていない。

自分は小学校一年も修了できないだろう、
とぼくは思い込んでいました。
実際はそうはなりませんでしたが、それでも自信は湧いてきません。
逆にぼくは、成功が重なるにつれて、
最後はそれだけ惨めになるにちがいないと、
かたくなに信じていました。

ぼくの生活は以前から、
書く試み、それもたいてい失敗した試みから成り立っていました。
書かないときは、
ぼくは床に横たわり、
箒で掃き出されて当然といった状態になるのでした。

フランツ・カフカ(1883-1924)
オーストリア=ハンガリー帝国領当時のプラハで、ユダヤ人の商家に生る。プラハ大学で法学を修めた後、肺結核で夭折するまで実直に勤めた労働災害保険協会での日々は、官僚機構の冷酷奇怪な幻像を生む土壌となる。生前発表された『変身』、死後注目を集めることになる『審判』『城』等、人間存在の不条理を主題とするシュルレアリスム風の作品群を残している。現代実存主義文学の先駆者。

頭木弘樹
筑波大学卒業。カフカの翻訳と評論などを行っている。編訳書に、『「逮捕+終り」―『訴訟』より』(カフカ)、『希望名人ゲーテと絶望名人カフカの対話』(ゲーテ、カフカ)がある。