サグラダ・ファミリアは、カタロニア・モダニズム建築の最も良く知られた作品例であり、
カタルーニャの建築家
アントニ・ガウディの未完作品である。バルセロナ市のシンボルであるこの建物は、綿密に構成された象徴詩的なシンボロジーと共に、パラボリックな(
放物線状の)構造の
アーチや、
鐘楼に据えられた自然主義と抽象主義の混在する彫刻などで、大胆な建築様式を誇っている。2004年の統計によれば、サグラダ・ファミリアは
アルハンブラ宮殿や
マドリッドの
プラド美術館を抜いてスペインで最も観光客を集めたモニュメントとなり
[2]、2019年には470万人を集めた
[3]。生前のガウディが実現できたのは地下聖堂と生誕のファサードなど、全体の4分の1未満であるが、これらは2005年に「
アントニ・ガウディの作品群」を構成する物件として
ユネスコの
世界文化遺産に登録された。贖罪教会なので、資金調達は信者の
喜捨に頼ってきた。資金不足により工事がなかなか進まなかったが、1990年代以降に拝観料収入が増えて資金状況が好転した。