推定1930年代以前
パリ近郊で200年以上の歴史を持つ、軍事省管轄の公立高等教育機関の理工科学校:ECOLE POLYTECHNIQUEの制服です
アームホールは狭めですが、動きやすさを計算された腕の立体裁断
着用時に後ろへ流れる燕尾は躍動感にあふれ、裾に向かって膨らむXラインは気品に満ちております
前、横、後ろ、どの角度から見ても優雅なお仕立て物で、身体にきれいにフィットすることがダンディズムとされた19世紀の流れを汲んだ逸品です校章
校章らしきワッペンが縫い込まれた詰襟、前身頃は絶妙なラウンドを帯びたダブルブレスト仕立てに14個の金ボタン
軍服をソースとしたデザインは重厚感に溢れ、そして神秘的です
胸に張りを持たせるためでしょうか、キルティング状に縫われた裏地も圧巻です
実際の着用はもちろん、服飾コレクションや撮影衣装としても良さそうです