銀座ママが教える「できる男」の口説き方★ますいさくら


銀座ママが教える「できる男」の口説き方 ますいさくら/著

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銀座にある「ふたご屋」のママが、自らの体験や長年の人間観察から得た人間関係術を、豊富なエピソードとともに披露している。
   内容に明確な論拠が示されていないことから、著者個人の経験や伝聞によるところが多いと思われるが、その内容が多くの心理学関連書、ビジネス書と通じる部分があるのは興味深い。「特別な人間として認められたい欲求は、誰にでもあります」という言葉は、デール・カーネギーの人を動かすで述べている内容とほぼ同じであるし、「口説かれるときは、女性は、自分に有利な言い訳が欲しいのです」という内容は、消費者の購買心理に通じるものがある。また、著者がベストセラーを世に出した後、「僕は、売れていて忙しい作家にしか、執筆は頼みません」とアプローチしてきた編集者と、「2匹目のどじょうを狙っているので、今の本のランキングが落ちる前に、次はぜひ、うちで出版してください」とアプローチしてきた編集者の例を挙げながら、人間心理を説くなど、ユーモラスなエピソードも枚挙に暇がない。
   ビジネス書仕立てになってはいるものの、内容にはいわゆる「男と女」の話も多い。また、女性からの一方的な視点で書かれている部分が見受けられることから、男性読者が純然たるビジネス書と期待して読むと、違和感を覚えるかもしれない。だが、著者が「女性とは、感情の動物です」と述べているように、理屈では説明できない人間関係の機微を知るには有益だ。頭をやわらかくして読みたい1冊である。(土井英司)