E 「原因と結果」の経済学―――データから真実を見抜く思考法2017/2/17 中室牧子, 津川友介


定価1760円
本によごれあり
他に悪い点無し

商品の説明

出版社からのコメント

〜目次抜粋〜

はじめに

第1章
根拠のない通説にだまされないために
「因果推論」の根底にある考えかた

「因果関係」「相関関係」とは何か
因果関係を証明するのに必要な「反事実」
反事実を「もっともらしい値」で穴埋めする
反事実を正しく想像できないと根拠のない通説にだまされる?
……など

第2章
メタボ健診を受けていれば長生きできるのか
因果推論の理想形「ランダム化比較試験」

「実験」を使えば因果関係を証明できる
なぜランダムに割り付けないとダメなのか
「メタボ健診」と「長生き」のあいだに因果関係はあるか
健診を受けていても長生きにはつながらない
……など

第3章
男性医師は女性医師より優れているのか
たまたま起きた実験のような状況を利用する「自然実験」

手元にあるデータを用いて、実験のような状況を再現する
「医師の性別」と「患者の死亡率」のあいだに因果関係はあるか
女性医師が担当すると患者の死亡率が低くなる
……など

第4章
認可保育所を増やせば母親は就業するのか
「トレンド」を取り除く「差の差分析」

実験をまねる「擬似実験」
前後比較が使えない2つの理由
前後比較デザインを改良した「差の差分析」
「認可保育所の数」と「母親の就業」のあいだに因果関係はあるか
認可保育所を増やしても母親の就業率は上がらない
……など

第5章
テレビを見せると子どもの学力は下がるのか
第3の変数を利用する「操作変数法」

新聞の広告料割引キャンペーンを利用する
「テレビの視聴」と「学力」のあいだに因果関係はあるか
テレビを見ると偏差値が上がる
……など

第6章
勉強ができる友人と付き合うと学力は上がるのか
「ジャンプ」に注目する「回帰不連続デザイン」

「49人の店舗」と「50人の店舗」の違いを利用する
「友人の学力」と「自分の学力」のあいだに因果関係はあるか
学力の高い友人に囲まれても自分の学力は上がらない
……など

第7章
偏差値の高い大学に行けば収入は上がるのか
似た者同士の組み合わせを作る「マッチング法」

似かよった店舗を探しだす
複数の共変量をひとまとめにする「プロペンシティ・スコア・マッチング」
偏差値の高い大学に行くと収入が上がるのか
偏差値の高い大学に行っても収入は上がらない
……など

第8章
ありもののデータを分析しやすい「回帰分析」

因果推論に適さないデータしかないときは……
データを表現する「最適な線」を引く
交絡因子の影響を取り除いてくれる「重回帰分析」
……など

著者について

中室牧子(なかむろ・まきこ)
慶應義塾大学 総合政策学部 准教授
慶應義塾大学環境情報学部卒業後、日本銀行、世界銀行、東北大学を経て現職。コロンビア大学公共政策大学院にてMPA(公共政策学修士号)、コロンビア大学で教育経済学のPh.D.取得。専門は教育経済学。著書にビジネス書大賞2016準大賞を受賞し、発行部数30万部を突破した『「学力」の経済学』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)。

津川友介(つがわ・ゆうすけ)
ハーバード公衆衛生大学院 リサーチアソシエイト
東北大学医学部卒業後、聖路加国際病院、ベス・イスラエル・ディーコネス・メディカル・センター(ハーバード大学医学部付属病院)、世界銀行を経て現職。ハーバード公衆衛生大学院にてMPH(公衆衛生学修士号)、ハーバード大学で医療政策学のPh.D.取得。専門は医療政策学、医療経済学。ブログ「医療政策学×医療経済学」で医療に関するエビデンスを発信している。