1888年英国のコヴェントリー・ミシン社製自転車


1800年代中頃、フランスの4輪馬車制作会社 - ミショー社は顧客から木馬の制作以来を受け試験的に漕ぐ為のペダルを取り付けました。1865年までに、初期スタイルの自転車は年に400台程生産され、Bone-Shaker と呼ばれ親しまれました。1868年にそのうちの一台が、コヴェントリー・ミシン製作会社(後にコヴェントリー機械製作所と改名)のパリの代表者ローリー・ターナーにより、イギリスに持ち込まれ、この会社がミショー社製自転車のフランスとイギリスにおける市場を作り上げる様になりました。その後コヴェントリー市が世界の自転車製造の中心地として知られる様になったのも、このことが由来となっています。
 この自転車は初期のデザインのものであり、大変めずらしい芸術作品でもあります。自転車発祥元祖の一台であり、座席から後輪にかけての美しい曲線をご覧になれば、当時では最先端の技術を要したものであるとお分かり頂けると思います。 この自転車は、当時の給料で言えば、6ヶ月分の値段をもしていたと言われています。馬に乗る他には、唯一の移動手段がこの自転車でありました。それ故に、現在の自転車はスポーツ用途がほとんどですが、当時では、今の乗用車の役割よりもさらに貴重な存在であったのです。古き良きヨーロッパの職人技が光る逸品です。
 
この型の大輪自転車は、わずか20年間の流行でしたが、世界を変える存在であったと言えます。