LX
1.3Lと1.5Lのガソリンエンジンを積むレギュラーモデル。1.5には3速ATの設定もあった。
GT
1.3L、1.5L、1.6L DOHCの各エンジンがあり、
アルカンタラ内装も選べる上位モデル。
TD
1.9Lターボディーゼルエンジン搭載車。最高出力は80PS(59.7kW)/4,200rpmながら、17.5kg-m(172Nm)/2,400rpmの低回転、高トルクを出力。
HFターボ
130PS(97kW)のDOHC 1.6Lターボエンジンを搭載するモデル
S4
1985年当時の世界ラリー選手権であったグループBのレース用車両および、その出場権獲得用の市販モデル。
エンジン、シャシ共にデルタとは関連性が薄く、デルタの販売促進のために、ある程度似た姿と名前となった。
全長4,005mm×全幅1,800mm×全高1,500mm、ホイールベースは2,440mmとなっている。
エンジンは1.8L 4気筒DOHCスーチャ+ターボのガソリンエンジンで、それをミッドシップに縦置きし、
4輪を駆動するフルタイム4WDであった。
HF 4WD
1986年をもって廃止されたグループBに代わり、世界ラリー選手権となったグループAの競技用車両および、
その出場権獲得用の市販モデル。ファミリーカーであるデルタを、167PS(123kW)のDOHCターボエンジンと
トルセンセンターデフを用いたフルタイム4WDにしたスポーツモデル。
HFインテグラーレ
1988年に設定。上記のHF4WDが「HF インテグラーレ」となり、フェンダー形状もブリスターフェンダーと呼ばれる、
張り出したものとなった。最高出力は185ps(136kW)/5300rpm。HFインテグラーレ16v
1989年に設定。4気筒DOHC2.0Lターボエンジンを16バルブ化し、最高出力は200PSに達した。
この変更に伴いそれまでのモデルは「8V」と呼ばれるようになった。大型化したエンジンのクリアランスのため、
16V以降のボンネットは盛り上がった形に変更されている。このモデルからライト周辺にも通気穴が開けられ、
フロントバンパー周辺にも可能な限りの通気穴を開けられた。
これはWRCへの対策のため。また、駆動系もFF寄りだった駆動配分をFR寄りの前44:後56に設定し直され、
拡大したトレッド、短いホイールベース、インチアップしたタイヤなどと相まって回頭性とコーナリング能力が向上している。
HFインテグラーレ エボルツィオーネ
1992年にはエボリューションモデルである「HFエボルツィオーネ」が設定。各部の改良強化とともにボディデザインが変更され、
最高出力も210PS(154kW)となった。車体剛性が向上し、リアドアパネルと一体化されたブリスターフェンダーが外観上の特徴となった。
このモデルから日本国内でいう「3ナンバーボディ」となり、足周りではピロボール式リンクなどの装備が搭載され、
また5穴ハブに変更、角度調整のできるリアスポイラーの標準装備化などがあげられる。
ボンネットの張り出しはいっそう拡大し、ボンネット前部左右に更に小型のエアスクープが追加されている。
フロントブリスターフェンダーの後ろ側にはブレーキ周りの排熱を効率よく排出するためのダクト
(市販車ではダミーパネルとなっている)が追加されている。
なお、世界ラリー選手権5連覇の記念として、マルティニカラーストライプの限定車、「HFインテグラーレV(5)」が発売された。
後にダークグリーンメタリックの「ヴェルデ・ヨーク」を発表。
HFインテグラーレ エボルツィオーネII
1993年に発売。完全な独立モデルとして継続販売されたが、ラリーへの投入機会は無い。
燃料噴射がシーケンシャルとなり、最大出力は215PS(158kW)となった。エボルツィオーネIと同形状のホイールだが
15インチから16インチに変更されている。
1994年、車体色を黄色とした220台限定の「ジアッラ」(黄色)と青メタリックに黄色のピンストライプの
「ブルー・ラゴス」を発表(台数は215台)。内装色はベージュとなる。
1995年、最終ロットの限定車は、「ディーラーズ コレクション」と、日本市場向け「コレッツィオーネ」
となった。
紅の車体の上面に、ランチアカラーの青と黄色のストライプを配したものとなった。
コレッツィオーネの販売台数は、当初200台の予定であったが、受注に対応し250台へ変更された。