[自作] Marshall Lead12 プリ部をペダル化 ハンドメインド
Marshallの80年代くらいにリリースされていた小型のいわゆるトランジスタアンプです。リトルJCM800みたいに言われており小型かつトランジスタでもマーシャルの音がするという評価で未だに人気があるようです。
そこで、Lead 12をベースに独自にプリ部のみをペダル化してみました。
いろいろ情報が定かでない部分もあるのですが、最初期のモデルとそれ以降ではプリ部で回路に違いがあります。最初期のモデルではLOW入力の場合はダイオードのクリッピング回路がONになるようになっているようです。またクリッピング回路のところにフィルターも入っています。本機は基本は最初期ではないモデルの回路をベースにしていますが、スイッチでクリッピング&フィルター回路をON/OFFにできるようにしています。ONにすると歪が強くなりフィルターでハイが少し落ちるため全体的にはファットなサウンドになります。イメージとしては、OFFの場合は素のJCM800でONで改造版という感じでしょうか。どちらの場合でも昨今のペタルのようにかなり歪むというわけでは無いので前に軽い歪みのペダルを置くというのもありだと思います。また、ONにするとクリッピングの効果でかなりレベルが落ちます。
内部にミニスライドスイッチが2つあります。(フットスイッチ側を下にして)左側は入力のHIGH/LOWをスイッチ形式で再現したものです。通常はHIGH(スライドを左)で良いと思いますが、好みで決めても問題はありません。
右側のスイッチはオリジナルはありませんが、出力のハイカット回路です。右側でオンです。ノイズが大きい、少しハイが出すぎるという場合は試してみてください。
GAINはフルだとノイズが大きめだと思います。アクティブピックアップ搭載ギターだとノイスは少ないのでギターや環境の外部要因も大きいとは思います。入力のスライドスイッチをLOW側にすると若干ノイズは抑えられます。またGAINがフルだと回路的に発振しがちなため細工をしています。サウンドキャラクター的には大きな影響はないと思います。
オリジナルはポット類の抵抗値が、通常入手しにくい値なので入手しやすい値のものを使用しています。そうするとトーン回路の特性が変わってサウンドにも影響してまうためオリジナルに近くなるように回路的な調整を入れています。このためボリューム以外のポットは若干オリジナルと効き方が違うかもしれません。
あとは入力に高調波のノイズカットのコンデンサを入れています。サウンドには大きく影響はないと思います。
オペアンプはTI製のMC1458を使用しています。
オリジナルと同じく約±16Vで動作させています。通常のペタルに比べるとかなりレンジが広いのですが、出力も通常のエフェクターに比べるとレベルが大きくなっています。そのままパワーアンプに接続することもできると思いますがパワーアンプに接続する場合は常にエフェクトONにしてください。、
ケースは125Bとか1590Nとか呼ばれるサイズです。BOSSのコンパクトペタルくらいです。
自作のラベルシートを貼っています。
動作確認済。
電源はセンターマイナス9Vです。9Vより大きい電圧で使用すると壊れますので注意してください。電池は内蔵できません。
本体のみの出品です。
Master Lead 30版も出品しています。