【サンジュリアンの筆頭】

ロバート・パーカーは、『レオヴィル・ポワフェレの畑の可能性について博識なボルドー人に尋ねると、ほとんど誰もが口をそろえて、ポワフェレにはメドックで最も深遠といえる赤ワインを生み出せる土壌と能力があると答える。それどころか、中にはレオヴィル・ポワフェレの土壌はサン・ジュリアンのどこよりも優れているという人もいる。『ボルドー第四版』』と語ります。

セラーの近代化やセカンドワインの導入、新樽使用の増加、厳しい選抜、天才ミシェル・ロランのコンサルタントなどにより、ワイン造りのクオリティが大幅に上昇。

その取り組みを証明するように、近年は全てのヴィンテージにおいてワイン・アドヴォケイト９０点以上を叩き上げる、極めて安定した実力をみせてるサンジュリアンの筆頭格シャトーが、このレオヴィル・ポワフェレです。

近年２０１８年ヴィンテージにおいては

デキャンター９６点

ジェームス・サッカリング９７点

ヴィノス９５点

ワイン・アドヴォケイト９７点

ワイン・エンスージアスト９７点

ワイン・スペクテーター９７点

と、とんでもなく高得点を連発しているのに、その実力を知る愛好家が少ないのは不思議といえる程。

１９９４年のサンジュリアンは、収穫前の好天に恵まれた優良年。暑い日が続きブドウの成熟が早く、穏やかな酸と甘いタンニンが特徴の優しく柔らかい味わいのワインが造られたグレート・ヴィンテージとなりました。

生産量は少ないものの、全体的に良く熟したため濃く色付きも良い、タンニンのしっかりしたワインが出来上がりました。熟成は既に３０年の飲み頃。

外観はやや深めの紫がかったガーネット。カシスやブルーベリーの黒系果実のアロマが豊かに立ち上ります。またバラやラベンダー、タバコの香りも漂う妖艶な印象。きめ細やかでシルキーなタンニン、凛としたミネラルのニュアンスが心地よい素晴らしい仕上がりの1本です。