電池交換したGBソフト(管理079)桃太郎コレクション


分類 電池交換したGBソフト(管理079)桃太郎コレクション

タイトルと写真のゲームソフトが出品物です。
商品写真に資料用に、メンテナンスマニュアルとツールを掲載していますが、出品に含まれない参考写真です。
セーブデータのバックアップ電池を新品と交換して、外装プラスチックのクリーニングと接点の研ぎ出しや基盤状態の確認などをして、メンテナンス品として提供しています。

任天堂は、商品が大ヒットして、サービスセンターが実質的にパンクしたので、FC、GB,SFCころの時代は、お客の修理依頼の中から広く小売店に技術者を募集して、技術レベルに合わせて小売店が対応することで、修理品引き渡しを早めて、サービスセンターの危機状態を低減する方針を打ち出しました。
私は若い時に、その技術講習会を受けて仕事でメンテナンスをしていました。
もう本業を定年退職した年齢なので、職種は本職の技術者ではないのですが、趣味と実益を兼ねて、若いころを思い出しながらメンテナンス品を出品しています。
任天堂の講習では手取り足取り指導を受けて、はんだ付けで一般的に使うペーストは厳禁で半田コテの小手先の温度を電源を小刻みにオンオフして一定に保ちつつ、基盤に熱が伝わる影響を最小限に抑えるように素早く作業を行うなどの心得と、実際の作業の段取りなどの技術指導を受けました。
こういうのは半田付けになれると、当時でも書籍の資料とかでわかる事ですが、任天堂が要求する技術レベルと考え方を了解したうえで出品もメンテナンスしています。
ただし、修理というのは実際はもっと自由度が高く、自分の好きにして良いもので、「趣味的で、儀式的な、当時の修理技術の再現」は、現在でも手に入る部材で可能な限りこだわりましたが、儀式は個人的な趣味なので、そのおかげでこの出品が、他の同様のメンテナンス品を出品する方々より優れているわけではありません。
ただし、過去にサービスセンターが行った純正修理に可能な限り近づけると、15年後に引き継いで再度修理する人には仕事がやりやすくなります。
子供時代に友達の家に、自転車のかごにゲームソフトを入れて遊びに行ったら、セーブしたデータが全て飛んでいたという教訓は当時は多かった模様ですが、使用したレストア部品は、そういう点も加味して選別しましたが、バッテリーは15年後ほどを目安に再度交換する必要があります。

それから、動作確認に関してですが、ファミコンが発売して子供が熱狂した時代は、すでに仕事をしている大人なので、ゲームのことがよくわかりません。(機械は大好き)
それで、メンテナンス後のセーブできるのかの検品を高校生にアルバイトで委託しました。
セーブデータが何らかの形で中古品らしく残っている場合や、高校生が確認して、技術者の私は未チェックなので、検品の中で不具合や難点が見落とされた品が出品される可能性はあります。

出品と取引の流れは、終了日をそろえるために即決を設定しない事と、複数落札の場合はまとめ取引依頼をしていただきたいので、送料を別料金にしています。
定形外郵便(簡易梱包)140円(1本の場合の例)、スマートレター180円、レターパックライト370円、ヤマト便本州から陸便で送れる範囲が600円(安めで、差額は出品者負担)です。
他の発送方法をご希望の場合は、送料確定前にご相談ください。特に離島の方は遠慮なさらないでください。
複数落札の場合は、現物の梱包重量や容積によって、最も効率がいい方法をこちらから提案させていただく場合があります。ヤマト便以外の発送選択肢はそのつもりで分類しました。お勧めは、1~6本までのお取引でスマートレターが、定形外と差額が少ないのに郵便事故の可能性も低減するので便利です。
オークション終了時間は午後7時で早めです。


出品と無関係なよもやま話その1
初代GBハードは動作品が「奇跡の動作品」とされる風潮がありますが、解説しましょう。
初代GB本体は年代の関係で「マンガン電池仕様」であり、「アルカリ電池使用不可」なんですよ。この事実に気が付いていない人が多い。
後期の一部のハードだけ、アルカリ電池対応が出回ったことがあるみたいです。
通常の初代GBにアルカリ電池を装填すると「DCDCコンバーター」という基盤が焼けこげるほどに激しく損傷します。
家から発掘された初代GBを、懐かしくて電池を入れて動かそうとした、壊れて動かなかった、悲しい。。。。
このよくあるドラマは、アルカリ電池を入れてスイッチをオンにした、その瞬間にまさに御臨終になった可能性が高いから注意してください。
DIY用のアルカリ電池仕様DCDCコンバーターが修理部品としてアマゾンで売られている場合もあります。

出品と無関係なよもやま話その2
任天堂がサービスセンターで修理に使用したハンダ線とは「日本アルミット KR-19 RMA」をハードの生産工場で使う半田の成分に合わせた特別仕様です。
このハンダ線は市販版が今でも売られていますから、修理DIYが好きな人は参考にしてください。
日本アルミット KR-19 RMAとはNASAが宇宙船とか人工衛星の電子基板に使う半田に認定したことが有名で、任天堂はそれをベースに特注の独自仕様を使用していました。
私の手元には、今でもその任天堂から供給を受けた特別仕様がありますが、テストしたら市販版でも電池交換は安定しているので、手元の特別仕様は趣味がハード修理に発展した場合の虎の子として温存します。
こういうのが、可能な限り再現性にこだわる心意気です。
出品は市販版のKR-19 RMAを使用しています。
それから鉛入り半田で比較的長時間作業するので防毒マスクやゴーグルなどのプロテクターを使用する関係で、軽装での作業に比べて、手元がおぼつかなくて半田付けの仕上げが見た目は下手っぽく見えます。こうした点は順次トレーニングと使用機材の改編で修正します。