新潮日本古典集成『謡曲集 上』伊藤正義 校注 新潮社 昭和58年(1983年)刊行 能楽 戯曲 古典文学 注釈 解題 解説 古典芸能 伝統芸能
謡曲集 上 (新潮日本古典集成) 伊藤正義/校注
謡曲は、能楽堂での陶酔に留まらず、自ら読んで謡う文学。あでやかな言葉の錦を頭注で味わい、舞台の動きを傍注で追う立体的に楽しむ謡いの本。
(以上、出版社サイトより)
能楽の詞章(謡曲)を掲載し、注釈などを加えた本です。江戸時代初期に版行された光悦謡本(特性本)を基にしたものですが、言葉だけではなく、能としての上演時の基本的な演出についての注記なども記された、優れた本です。巻末の「各曲解題」は、「1曲が1本の論文に値する」と言われるほどの高い質を持った解釈で、この本に収められた能の曲を調べる際、まず最初に読むべき本といえるでしょう。