明治維新の殖産興業政策時代、西洋の製陶技術やデザインを模倣・研究してわが国でも洋食器生産が開始され、輸出用陶磁器が数多く展開されました。
アールヌーヴォーやアールデコなどの影響を受けつつも、日本人好みの装飾技法を用い、和洋折衷のデザインが生み出され、オールドノリタケをはじめとする日本独自の洋食器文化が花開く事になります。
この度、オールドノリタケに代表される和製洋食器の数々を一挙ご紹介致します。現在ではお目にかけれない豪華絢爛な絵付や装飾を備える素晴らしい逸品の数々です。どうぞご注目下さい。
本物保証! 横浜の山本祥雲に師事して陶画を学び、花鳥や山水、人物を巧みに描いて日本画を彷彿とさせる優雅で深みのある作域を示し、1903年からは寺井で陶画業を営んで九谷焼の販売業も行った明治~大正時代の陶工【島崎玉香】(1868-1922)作。
色絵金彩吉祥文鉢二客です。
吉祥文様で構成された意匠が特徴的な一作で、画面奥には波の上を舞う鶴が描かれた屏風を配し、松の傍らには長寿を示す亀と高砂人形が添えられ、手前には金塗の三つ組盃が描かれています。
器外にも松樹を堂々と描き、縁には丹念に文様が廻らされており、また絵具を吹き付け斑文様を表現した緑地も実に魅力敵です。
それぞれ底に島崎玉香の裏銘である「九谷 朝日製」朱銘あり。
是非この機会をお見逃しなく!
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