◆王電・都電・荒川線 走り続けて75年   宮松丈夫 著   大正出版


  荒川線が開業されて75年(1986年当時)の歳月が流れた。
都電の最盛期には、東京都内の路線網は200キロ以上に
のぼったが、昭和42年からの財政再建計画のもとに、路線の
廃止撤去が相次ぎ、昭和48年までには荒川線12キロだけ
残して消え去ってしまった。

  荒川線が誕生したのは明治44年8月20日、王子から大塚ま
での開業にさかのぼり、当初は私鉄の王子電気軌道によって
運行されていた。地元では永いこと「王電」の呼び名で親しまれ
ていたが、昭和17年に東京市電局に統合され、昭和18年の
東京都制により、「都電」と呼ばれるようになった。

最後の都電となった荒川線は、都の方針で永久に存続させると
聞いている。 もことに嬉しい限りであるが、都民の手軽な交通
機関として、路上から直接乗降できる路面電車の良さを、再認識
したい。 

 健在な荒川線も、時代の曲折をへて現在に至っている。先人た
ちの残してくれた資料をもとに、荒川線のルーツをたどり、車両の
変転を探り、また停留所今昔の散策を試みた。

(まえがきより抜粋)






CONTENTS


グラフィティ荒川線

電停今昔散歩

王電・都電の75年

荒川線の車両

荒川線の切符

停留所名変遷一覧表

荒川線年表



全147ページ

昭和61年10月31日発行

定価2,900円





◆状態:カバーの一部に退色(画像2)、上端に微ヨレ、スレ等が
     見受けられます。本体については小口、地に多少のシミ、
     天部(画像4参照)に薄シミがあります。
     また、見返しの一部に薄シミが見受けられます。
     本文、写真等に影響はございません。折れ、書き込み
     等も無くキレイな状態です。