| ・メーカー： Academy アカデミー / Minicraft Model ミニクラフト ・発売日：1994年 ・「Academy アカデミー」製「ボーイング B-17F フライングフォートレス」のキットです。 「B-17」はアメリカが開発した大型戦略爆撃機で、1935年7月に初飛行しました。「マーティン B-10」爆撃機の後継機として開発された本機は、4発のエンジンに搭載された排気タービン過給器により良好な高度性能を発揮、また強固な防弾装備と多くの防御火器で防御されたため、戦闘機などの迎撃に強い機体となりました。第二次世界大戦中は主にヨーロッパ戦線で戦略爆撃任務に使用されましたが、派生型は輸送、対潜水艦戦、捜索救助などの任務でも活躍しました。 ・「B-17F」は防御力の強化と爆弾搭載量の増大、航続距離の延伸が図られた改良型で、1942年5月に初飛行しました。機首防御機銃を増設、機体強化により爆装量が1,900 kgから3,600 kgに増加、また燃料タンクの増設により航続距離が1,400 kmに達しました。ドイツ爆撃の主力として活躍、イギリス空軍にも「フォートレスⅡ」として供与されました。ボーイング社以外にロッキード社、ダグラス社も協力した増産体制により3400機以上生産されました。 ・キットは韓国の「Academy アカデミー」社によるもので、1994年に販売されました。初版は1988年に「B-17C」として販売、その後2024年までの間に販売元が変わりつつ「B-17B」「B-17C」「B-17D」「B-17E」「B-17F」「B-17G」「SB-17」が販売されました。販売元は「Academy/Minicraft」「Academy」「Airfix」「Modelist」「Italeri」「Wolfpack」「Premium Hobbies」社と多く、各メーカーが各型、仕様に応じてパーツやデカール、パッケージ差し替えなどで対応しています。なお「Airfix」社のキットについては近年、新金型が発売され新旧の金型が混在しているので、目当て以外のキットを間違えて購入しないよう注意が必要です。 ・キットは全面にシャープな筋彫りが施されパーツがかっちりとした印象のものです。ハセガワ社の雰囲気に近いかもしれません。ディティールもスケール相応のものでそのまま組んで過不足ない出来ですが、気になる向きはクイックブーストやアーモリー、エデュアルド社などの他、多数のメーカーよりディティールアップパーツが出ているので、お財布と相談の上で必要に応じて追加工作が可能です。 ・基本的なフォルムもしっかりしており、パーツもやや金型がくたびれた感はあるもののフィッティングはまずまずなので、仮組みで慎重に確認しながら工作を進めれば大きな問題は無いと思います。梱包もこのメーカーは以前からしっかりとしており、パーツの密封はもちろんのことデカールも同様に封印され、見た目では経年劣化が感じられないほど良い品質が保てているように見受けられます。 とはいえ、数十年も経過しているデカールは余白を使用するなどして事前に破砕有無のチェックは必須だと思います。 ・今後もこのメーカー様には継続して品質向上に努めていただき、良いキットをたくさん発表していただきたいです。 ＜デカール＞ ・アメリカ陸軍航空軍 「29896 Y」 1943年 機体パーソナルネーム 「Fort Alamo II」 【商品状態】 ・外箱に擦れが見受けられます。 | |||||||||||||
以上よろしくご検討のほどお願い申し上げます。 |