Satori 1603は、ブライトリバーを立ち上げて、最初に
作ったロッドです。
Sグラス素材、6ftの3パワー(ミディアムアクション)ロッド。
当時は、カヤックに乗っておらず、一生、このロッドだけでもいい、
という覚悟で発売しました。
藤原雄一が作ったロゴを掘り起こし、あえて使用しました。
透明感を生かしたブラウンスレッドは、意識して色むらが出るように
仕上げました。
これは、デンバーの釣具屋さんで見た、ヴィンテージ・フィリプソンロッドの
スレッドの印象が強かったからです。
おそらくプリザーバー処理されていたのでしょう。
自ら発光しているような明るいブラウンスレッドがハニーカラーの
ブランク色と見事に調和していました。
ベティ・マラヤが巻いたスレッドは、決してきれいに巻かれているわけでは
無いのですが、強烈な印象を残しました。
そのイメージを今回のサトリで復元させました。
プリザーバー処理は、しておりません。
特殊なスレッドで、表現しました。
ヴィンテージ・フィリプソンロッドには、ミルドラムガイドが取り付けられて
おりました。
ミルドラムガイドは、私のような古物好きには、いいものですが、一般の
トップウォータープラッガーには、迷惑なもの。
ミルドラムガイドをオマージュしたガイドを日本で作りました。
BLガイドは、もう十年以上、作ってきましたので、普通に見えるかもしれませんが、
奇跡のガイドであり、あり得ないガイドなのです。
だいたい私の会社の規模で、オリジナルガイドを持つこと自体が、あり得ないことです。
見た目がよく、使えるガイドだから作り続けているのです。
唯一のメイド・イン・ジャパン・ガイドかもしれません。
Satori 1603は、扱いの難しいロッドではありません。
ロッドの曲がりと、対話しながら使ってください。
一日中使っても、疲れることはありません。