熊野信仰の諸相-中世から近世における熊野本願所と修験道- 小内潤治(宮帯出版社/ミヤオビパブリッシング)(新刊・未読本)
2014年7月26日に宮帯出版社/ミヤオビパブリッシングから刊行された初版・第1刷の新刊・未読本です(四六版、図版、挿図、挿表、略年表、全234頁)。表紙の状態も良く、汚れ、折れ、書きこみ等の無い、極めて状態、程度の良い未読本です。本書は、熊野三山に関わる熊野信仰が織りなす宗教文化の諸相を日本中世史の立場からまとめたもので、熊野信仰の多様な側面を探求した著作です。熊野信仰は、神道と仏教が融合した複雑な宗教的背景を持ち、熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)を中心に広がっていきました。本書では、熊野信仰の歴史的な背景を多くの文献や豊富な史料に基づき実証的な視点から考察し、また熊野信仰と修験道がどのように相互作用し、影響を与え合ったのか関係性を明らかにしています。本書の構成は、 第1部 熊野信仰の諸相-第1章:熊野本願の宗教的活動と機能―延享元年の幕府裁許をめぐって、第2章:熊野三山検校と聖護院在地支配の展開―修験道本山派の成立、第3章:大乗峯(伊吹山)一宿相論の過程における聖護院門跡の山伏支配、第4章:中世修験道における当山派―上乗院から三宝院へ、第5章:「熊野那智参詣曼荼羅」に見える補陀落渡海の仏教的他界観 第2部 中世における宗教文化の諸相-第6章:参詣曼荼羅と参詣文化―「清水寺参詣曼荼羅」から見えてくるもの、第7章:院政期国家仏事体系における法勝寺の意義、第8章:室町殿と王権―足利義持の公武関係における権力形態と政治運営、第9章:院政期の仏像と文化環境―即成院二十五菩薩坐像と来迎の光景、第10章:王権の祭り賀茂祭―古代の祭礼としての御阿礼祭 の各論考から成っています。読者からは、「熊野三山に関わる熊野信仰が織りなす宗教文化の諸相を日本中世史の立場からまとめたもので、熊野のもつ神秘性、歴史のなかで育まれた熊野信仰の織りなす希有の宗教文化の諸相を感じとることができた。「紀伊山地の霊場と参詣道」として世界文化遺産に登録された熊野、院政期における上皇の熊野御幸をはじめ、平安時代以降、人びとが険峻な参詣道をたどる苦行をして熊野をめざした熊野信仰とは何かについて、秘められたロマンにさまざまな思いを巡らし、これから熊野に旅しようとする方々にも有益な内容を含み、よみがえりの地、聖地熊野を知る上で有意義な一冊と言えると思います」との感想レビュー(評価)が寄せられています。本書は、現在、絶版のため殆どの書店では品切れとなり入手が難しくなっていますが、状態、程度の良い未読本(新品)の状態で保管している手持ちが数冊ありますので、これを出品いたします。発送については、ゆうメールでの発送となります。