明治20年 井上不鳴閲 武田覚三編『 櫻井異傳 外篇 』初版 和綴じ本 原題箋 阿波国 徳島県 美馬郡 猪尻村 三好郡長 楠木正成 櫻井の宿


 明治20年5月28日の日付のある、井上不鳴閲 武田覚三編『 櫻井異傳 外篇 』です。初版。和綴じ本。原題箋。本文45丁。跋文2丁。編者発行。売捌人 阿波国 名東郡 徳島通町 瀬戸谷文吉。内篇と外篇で構成されていますが、出品本は その外篇の方です。  櫻井の宿駅は、湊川の 足利尊氏の元へ向かう 楠木正成が、嫡男の正行と今生の別れを交わした史跡です。君臣の立場で書かれた、皇国思想に基づく内容のようです。  武田覚三は、文政12年(1829)阿波国 美馬郡 猪尻村生。本書執筆当時は 三好郡長を務めていました。明治28年(1895)没。  跋文を書いている 井上不鳴(1812~1892)は 徳島藩医・漢詩人。翻訳家 井上勤の実父。  詳しい内容は写真欄をご覧願います。  両表紙と背に経年の変色・汚れ・シミ・小はがれ・綴じ糸のほつれ・表表紙右下隅と裏表紙上端の虫食い跡・本文前半の右下隅に虫食い跡・本全体の下端に水濡れ跡・本文中の小虫食い跡があります。  137年前の和綴じ本ということで、ご理解願います。  サイズはタテ22.0cm×ヨコ14.9cm×厚さ0.7cm。  ゆうパケット250円でお送りします。  ★保存状態の記述は、あくまで出品者の主観的な評価ですので、保存状態にきびしい方は、入札をご遠慮願います。