特集 古唐津をみる 目の眼 古美術・骨董案内 唐津焼 茶碗 酒器 茶陶 陶片 岸岳他 写真解説 印籠 シャンプー・コレクション
2004年4月
里文出版
160ページ
約21x15x1cm
※絶版
桃山時代に産声をあげ、またたく間に日本中を席巻したやきもの、古唐津。
その素朴な風情と軽妙洒脱なデザインによって桃山人を魅了し、いまも私達を感動させる古唐津の魅力に迫る。
古特集約36ページ。
初期の滋味深い、いわゆる奥高麗から、日本でもっとも早くに絵付けの面白さを取り入れたやきもの、絵唐津を、出光美術館で開催された展覧会、「古唐津 桃山陶芸の至宝」出品作品を中心に荒川正明(出光美術館主任学芸員)が解説。
現代の陶芸家が古唐津から受けたものはなにか。作家の創作との関わりを荒川正明と唐澤昌宏の対談。
古唐津の代表的な11窯跡から出土した陶片多数、奥高麗茶碗、絵唐津茶碗、絵唐津壺、絵唐津水指、朝鮮唐津花生、朝鮮唐津水指など茶道具、朝鮮唐津壺、猪口、徳利などの酒器ほかカラー・モノクロ写真と解説でその魅力を紹介する。
[陶片から見える風景]見出しより
唐津には200以上もの窯跡があり、陶磁は一大工場の様相を呈していたという。現在までに発掘された陶片をみると、地域や窯によってそれぞれ得意分野や技法があり、互いに競い合いながら生産を行っていた様子が想像できる。
ここでは代表的な11の窯から出土した陶片をみながら、古唐津の幅広さを感じてもらいたい。
蒔絵印籠のもっとも優れたコレクションの一つ、シャンプーコレクションの逸品を村田理如(清水三年坂美術館館長)の案内でみていく内容。
大変貴重な資料本です。
【目次】より一部紹介
特集 古唐津をみる
対談“再現から創造へ”
荒川正明(出光美術館主任学芸員)×唐澤昌宏(東京国立近代美術館主任研究官)
印籠の華 美と技のミクロコスモス 村田理如(清水三年坂美術館館長)
連載
物に執して 鈴木皓詞
「伊万里」調査最前線 伊万里の軟質施釉陶器 大橋康二
文房四宝の話 竹根印章 北畠雙耳・北畠五鼎
古陶随伴録 乾山焼代々
京都聖護院乾山窯の発見より 三好一
はてな?おもしろ浮世絵
自画自賛文
歌磨の人名クイズ絵 中右瑛
みるも語るもまた楽し
鳥インフルエンザのこと,そして正倉院型刀子ひとつ 工藤吉郎
装剣小道具の世界 武士に好まれた神仙 善財一
明治の絵葉書 萩原一羊自ら絵葉書を作りはじめた画家山川俊幸 生田誠
ほか
【掲載作品一部紹介】
奥高麗茶碗 銘 さざれ石
奥高麗茶碗 銘 秋夜
絵唐津丸文茶碗
絵唐津丸十文茶碗
絵唐津ぐりぐり文茶碗
絵唐津木賊文茶碗
絵唐津菖蒲文茶碗
絵唐津橋農夫文茶碗
絵唐津草花文耳付鉢 水指
絵唐津蔓草文壺 水指
朝鮮唐津花生 銘 さる
朝鮮唐津壺 水指
朝鮮唐津耳付壺 水指
朝鮮唐津耳付壺 水指 銘 那智
絵唐津花鳥文馬上杯
絵唐津松竹鳥文大平鉢
唐津猪口
[陶片]
飯洞甕:岸岳地域
皿屋:岸岳地域
帆柱:岸岳地域
山瀬:岸岳地域
大川原:岸岳地域
神谷(甕屋の谷):伊万里地域
阿房谷:伊万里地域
市ノ瀬高麗窯:伊万里地域
道園:伊万里地域
茅ノ谷(藤の川内):伊万里地域
小山路(内田皿屋):武雄地域
[印籠の美]シャンプー・コレクション
印籠
邯鄲夢図 長谷川重美
紺屋高尾道中図 宮巧 梶川文龍斎
那須与一図 山本春正
戻橋図 梶川政随
流水蘆雁図 羊遊斎
牡丹図 山田巨柏
波上鷺図 成之
忠臣蔵図 紅島斎
猫牡丹孔雀羽根図 寿秀
錆漆松竹鶏図 無銘
有職文様図 梶川
観世波群鴨図 常嘉斎
群鶏図 春照斎
伊勢海老図 白徳
ほか