◆賀茂真淵『万葉集大考・万葉集巻之一之考』江戸後期~幕末頃・精写本、弥彦神社社家・荒川家旧蔵、半紙本、全約43丁、一冊.
◆江戸時代を代表する国学者の一人として活躍した賀茂真淵が、『万葉集』に考証・注釈を加えた書物.総論に相当する『万葉集大考』と、『万葉集』巻一に載録されている和歌について考察した『万葉集巻之一之考』を一冊に合綴.弥彦神社の社家であった荒川家の旧蔵書で、巻頭に「弥彦 荒川文庫」の蔵書印を捺す.『万葉集大考』は、かつて東京帝国大学に所蔵されていた自筆本が関東大震災で焼失し、伝本が少ないもの.江戸時代の国学・歌学・和歌文学研究の歴史をたどる貴重史料.